「信じられるかい? 彼はまだ生きている——!」
氷点下50度、風速70メートル。
人間を拒絶するような酷寒と暴風雪の世界。
極限状態の雪洞でたった一人、川柳を詠み、ハーモニカを奏でる男がいた——。
独特の「待つ登山」で北米最高峰デナリ(マッキンリー山)に挑み、史上最年少で冬季単独登頂に成功。過酷な〝垂直の旅〟から生還した若者は、リヤカーを引いてアラスカをゆっくりと徒歩縦断する〝水平の旅〟へ。厳しくも美しい大自然と人々の温かさに出会いながら、北極海を目指す。
冬のアラスカ三山(デナリ、フォレイカー、ハンター)に魅せられ、20年以上も単独行を続ける孤高の登山家が記した、冒険の記録と青春の旅。
著者は2007年に世界初のフォレイカー冬季単独登頂も達成。三山で最難関といわれるハンターへの挑戦で第15回(2010年)植村直己冒険賞を受賞。
2000年刊『アラスカ 垂直と水平の旅』(山と溪谷社)に、著者のその後の偉業・記録と冒険物語を増補して改題した新版。
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